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ローム(、)とは土壌区分の一つ。粘性質の高い土壌であり、シルトおよび粘土の含有割合が25~40%程度のものを指す。ロームで構成された地層をローム層という。日本では火山起源の関東ロームが著名だが、ローム定義は、土壌中の粒径組成比率のみであり、火山起源物質であるかどうかは関係ない。 == 関東ローム == 関東ロームは、関東地方西縁の富士山・箱根山・愛鷹山などの諸火山、北縁の浅間山・榛名山・赤城山・男体山などの諸火山から関東平野に降下した更新世中期以降の火山砕屑物やその風成二次堆積物の総称である〔出典 : 『新版 地学事典』平凡社 1996年、288頁〕。1881年にダーフィト・ブラウンスが成因不明のまま命名した〔。 風成二次堆積物とは火山周辺に堆積した火山砕屑物(火山灰など)が、風雨などによって再度運ばれて周辺に堆積したもので、関東ロームの場合は風で舞い上がって降下したものである。端的に述べると露出した土壌から飛散したホコリである〔出典 : 火山学者 早川由紀夫の火山ブログ『関東ロームは富士山の噴火堆積物ではない』2010/09/16 、2013年2月閲覧〕。したがって、火山が噴火していないときにも降下物が供給される限りロームは堆積し続けており〔出典 : 群馬大学教育学部早川由紀夫研究室 6章:過去の火山噴火を調べる 、2013年2月閲覧〕、関東ロームは毎年0.1 - 0.2mm〔柏市教育委員会 ">柏市教育委員会 〕、100年で1cm - 2cm、1万年で1m近く、現在でも積もり続けている〔。火山灰起源の場合、粒径が3mm以下であれば風化作用を受けやすく、関東ロームではほとんどが粘土化している。関東ロームはその色から赤土とも呼ばれるがこれは含有する鉄分が風化により酸化した〔羽鳥謙三『第四紀の日本列島 -関東ローム層と関東平野』 ">羽鳥謙三『第四紀の日本列島 -関東ローム層と関東平野』 〕ものである。また水中に堆積すると灰色を呈し、そこが古くは水面があった目安となることがある。 関東ロームの研究は、関東ローム団研グループ(関東ローム研究グループとも)が、1953年以来研究を行い、初めて地質学的な解明を行い日本の第四紀研究の先駆けとなった。その研究結果は1965年の『関東ローム』にまとめられている〔。ローム層は出来た時代によってさらにいくつかの層に区分することができ、例えば南関東では古いほうから、多摩ローム、下末吉ローム、武蔵野ローム、立川ロームの4層に区分される。 火山の大噴火がない時のローム層は毎年少しずつ堆積するが、火山の大噴火があった場合はローム層の間に軽石層やスコリア層などとして一気に厚く堆積する。有史以降の大きな層としては、1707年の富士山の宝永大噴火の時に形成された宝永スコリア層がある。また、ローム層の中に挟まれた軽石層やスコリア層の観察によって、有史以前の火山の噴火を知ることができる。例えば鹿沼土として知られる今市軽石層・七本桜軽石層は、1万2千年前の男体山の噴火によってできたと考えられている〔宇都宮周辺に見られる軽石層 / レッドデータブックとちぎ 栃木県〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ローム (土壌)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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